安珍生誕の碑
Anjin, the famous monk in the Japanese traditional theater piece "musume-dojo-ji" was born here !!



のんびりと続くR4沿いに
こんな名所があるとは知らなかった。

白河市、萱根。

醤油と味噌で有名な
『根田』醸造所が近くにある。


白河の中心からかなり離れて、
すぐそこは泉崎村という場所だ。

バス停も『根田』となっています。
 

この看板は前からよく目にしていた。

あんちん?
誰だろう、有名な僧侶かなぁ。
くらいに思っていた。

バレエに例えるなら『海賊』だろうか。
華やかな振り付けで、日本舞踊の発表会などで
よく演目に取り上げられる
『京鹿子娘道成寺』の安珍だったとは。


 


白河から熊野詣でに出掛けた美形の僧・安珍に
一目惚れした清姫が迫りに迫り。

逃げ出した安珍を追って蛇に姿を変えて追い詰め
寺の鐘に身を隠した安珍を鐘ごと 焼き殺してしまう・・・・
という凄惨な物語。

伝説を物語りにしているので
いろいろなバージョンがありますが、
大筋はこんなところのようです。


スペインの『ドン・キホーテ』くらい有名な、
国民的英雄?とも言える人物ではないか。

とある日曜日、さっそく訪れてみた。

R4からもよく目立つ場所に
看板が建てられている。


駐車スペースがないのがネックです。
 

みかげ石の
なんとも立派な碑が建てられている。

看板の指し示す通りに
急な階段を上って行くと・・・


後ろは集会所でしょうか。
誰もいなくてひっそりしていて、
昼間でもなんだか寒々しい感じがしました。

 

白い土がむき出しになった
切り立った崖を背にして
『安珍堂』がひっそりと立っている。


周囲にはなにもなくて、
がら〜〜〜んとしています。


 

お堂の中には
安珍の像が安置されている。

以前は和歌山の道成寺が所蔵していたが
好意で寄贈してもらい、
里帰りを果たせたとか。

昭和62年、新幹線の乗り入れを
記念してのことだそうです。
時代を感じます。


 

にしても、主な物語の舞台となった
道成寺には、毎年沢山の人が
観光に訪れる事を思うと・・・

この荒廃ぶりは寂しいなぁ。
崖崩れの危険指定地域だし。

お墓も近くにあるはずなののだが
お花も飾ってなくて、
どれか分らなかった。

ある意味被害者なのにねぇ。
別に浮気したわけでも、二またかけたわけでもないんだから。

 

すぐ近くには
『清姫』という名の
カラオケ&スナックがある。
(いまは潰れた?らしい)

カラオケにしては随分変な名前だなぁと
思っていたのだが、
これで納得がいった。

しかし「清い姫」という名前には
全くそぐわない素行ですな。

 

命日の3月27日には、
安珍の冥福を祈って
『念仏踊り』がここで踊られるらしい。

機会があったら一度見に来ようっと。

安珍さん、どうぞ安らかに。清姫もね。